top of page
vegita974

DKアート「デジタル掛け軸」イベントが開催されている淡路島を音づれる 「世界の長谷川章」による一期一会の世界

更新日:2022年4月5日

DKアート「デジタル掛け軸」イベントが開催されている淡路島を音づれる  「世界の長谷川章」による一期一会の世界


 コロナ下続けられたDKイベント  ナンセンスなコロナの時代が2年以上も続いて、日本中で多くの計画やイベントが中止 に追いやられてきた。  そんな中、日本を代表するデジタルアーティスト長谷川章氏からのメールが届いた。  2021年12月18日から、2022年3月31日まで「光と音の淡路島西海岸」と のイベントが展開されている。「世界的なデジタルアーティスト長谷川章」プロデュース による「目を開けて夢を見る」(淡路島デジタル掛け軸)である。  日本中でイベントが中止になる時代に、何と淡路島ではDKイベントが行われているの だ。ちょっとした驚きと同時に、いわゆる日常がなお展開されていることに、ホッとした 思いになる。  とはいえ、それ以上の情報はメディアからもネットからも伝わってはこない。 「ウエルネス@タイムス」記者が淡路島を訪れたのは、暗いニュースばかりが続く昨今、 少しは明るい話題を提供できればと考えてのことだ。  コロナ下の厳しい環境下、なおイベントを継続していることに対して、主催者であるパ ソナグループ(南部靖之代表)と長谷川章氏並びに制作スタッフに敬意を表したいという 思いもある。


 地方創生ソリューション事業  パソナグループが淡路島に本社機能を移転するというニュースが流れたのは、新型コロ ナ禍が問題になる前、2020年秋のことである。 「ずいぶん思い切った決断をするんだな」と思ったものだが、その後、淡路島でどんな展 開がされているのか。遠くにいてはわからない。  今回、DKイベントを見るために淡路島を訪れて、パソナグループによる地方創生ソリ ューション事業が、コロナ下でも想像以上に進んでいることに驚かされた。  意外な発見である。  ただの本社移転とは異なる。ましてや、業績不信で都心の本社ビルの維持費削減のため 移転を余儀なくされたわけでもない。  パソナグループが淡路島と深く関わるようになったのは、2008年、独立就農支援事 業からである。  その後、淡路島西海岸地区で、2010年に廃校となった淡路市立野島小学校が、20 12年8月、自然やアート、美味しい料理を堪能できる空間「のじまスコーラ」となって オープン。「農・食・学・芸」のキーワードのもと、地域に愛され、島内外の訪問者にも 喜ばれる施設に生まれ変わっている。  パソナグループによる事業は、2017年に「淡路島に上陸した世界最大の実物大のゴ ジラ」をコンセプトにしたアトラクションなどが人気の自然体験型アニメパーク「ニンゲ ンノモリ」をオープン。2021年5月には新アトラクションの「ドラゴンクエストアイ ランド」をスタートするなど着々と進んでいる。 「ニンゲンノモリ」には人気マンガ「NARUTO」「クレヨンしんちゃん」「火の鳥」 などをテーマにしたエリアもある。  2020年4月にはサンリオのハローキィティに会えるシアターレストランをオープン するなど、注目の施設が続々と登場して、地域全体で観光面での相乗効果が見込まれてい る。  当たり前だが、本社移転は突然決まったわけではない。10余年がかりの取り組みだっ たのである。



 淡路島、全部を照らす 「光と音の淡路島西海岸」をプロデュースした長谷川氏は、東京のスタジオ勤務を経て、 25歳で小松市にラジオ・テレビCMの音源・映像制作会社を設立。数千作に及ぶCM、 NHK大河ドラマ、ニュース番組などを手がけ、1995年にDK(デジタル掛け軸)を 発明。世界的な評価を得て、今日に至っている。  光を使ったイベントでは、今ではプロジェクション・マッピングが当たり前になってい るが、それをアートにしたのは、先駆者・長谷川氏である。  淡路島デジタル掛け軸は「世界の長谷川章」が、これまで照らしてきた多くの世界遺産 と比較するとき、役不足であることは否めない。DKが舞台としてきたのは、2005年 のアテネオリンピック、2010年のノーベル賞の晩餐会その他。日本でも伊勢神宮、日 光東照宮などをスクリーンにして、世界400カ所で展開してきた。  それでも、パソナグループの淡路島がDKの舞台となっているのは、その構想及び取り 組み自体が「世界遺産」に相応しいものだからだ。 「鳴門大橋、明石海峡大橋の2つの橋で、四国、本州とつながる兵庫県淡路島。透き通る 青い海と、みどり豊かな山々。夕暮れには海に沈みゆく夕陽を眺め、夜には満天の星空を 見上げる?繙縺B淡路島は、美しい自然に溢れた島です」  これが長谷川氏のイメージする淡路島である。  南部代表と最初に出会ったとき、彼は代表が提案する雄大な構想に胸が踊り「淡路島、 全部を光らせましょう!」と叫んだという。  そうした思いで、淡路島を舞台にしたDKイベントは始まったのである。


 注目の施設「禅坊・靖寧」  淡路島では、これまで国道沿いの東海岸並びに温泉のある洲本、四国に近い福良地区な ど、南淡路での開発が進んできたのに対して、淡路島北西部は神戸に近いにも関わらず、 比較的手つかずのままの地域であった。 「島とはいえ神戸に近く、立地条件が非常にいい」と、南部代表自身、語っている。  その意味では、パソナの目のつけどころはなかなか秀逸である。しかも、実際に開発さ れてみれば、大阪・神戸に近いにも関わらず、豊かな自然と田舎の気分までが味わえる。 貴重な立地条件だとわかる。


 今回、淡路島での宿を提供してくれた光エージェンシーの大橋和雄・前社長は、数年前 から淡路島を拠点にしている。当然、パソナと淡路島との関わりなどには詳しいが、意外 にも長谷川氏のDKアートを見るのは初めてだそうだ。  よく見かける単なるプロジェクション・マッピングとはちがうDKワールドに、すっか り魅了されたようで「DKを見るのは初めてですけど、もっと知られるようになれば、み んな見に来るんじゃないかな」と語っていた。「百聞は一見に如かず」である。  当初、島内の施設6カ所で展開したDKイベントは、規模を縮小。のじまスコーラとオ ーシャンテラスの2カ所で続けられてきた。  一連の事業はコロナ下での推進でもあり、パソナグループにとって誤算ではあるが、そ れ以上に価値があるチャレンジであろう。  2022年は注目の施設として、禅坊「靖寧」が4月29日にオープンする。  森の中、絶好の景観を楽しみながら、禅を組み、心身の平穏を図ることを目的とした施 設だ。日帰りで体験できる「ヨガ・禅・瞑想体験」をはじめ「ヨガ・禅・瞑想・談話」等 のプログラムを組んだ企業向けの研修もできる。もちろん、豆腐懐石やこんにゃく懐石を 提供する食事処、お茶とメディテーションを提供するカフェなども併設されるという。  時代を先取りしたようで、コロナ下の現在、もっとも必要とされている施設のはずであ る。  淡路島での壮大な実験的試みは、聞くところによると、これまでのところの進展は「計

画全体の3分の1」だと言われている。  本当に3分の1かどうかはさておき、囲碁の布石のように、淡路島に点在する施設・拠 点がやがて面として見えてくるとき、その陣容は想像を絶するものとなる予感がする。そ の取り組みが、長谷川氏が展開するDKアートの舞台に相応しいことだけは確かである。


 富山県国際伝統医学センターの研究成果  世界はコロナ禍、ウクライナ危機その他、残酷で醜い騒動や争いごとを、本来は美しい 自然を舞台に演じ続けている。 「近代社会の人類の体内時計は人工の光の氾濫で狂ってきている。デジタル掛け軸はそれ を気づかせてくれると同時に、宇宙と自然のリズムを取り返してくれる」という長谷川氏 の指摘にあるように、もともと人類が持っていた本来の自分を取り返す働きをする。  DKが時代に必要とされるのも、世界の現実を忘れるのではなく、一時の夢として、い わば昇華して次なるステージへと誘導していけるからである。 「ウエルネス@タイムス」のテーマ「人を良くする」との観点からは「富山県国際伝統医 学センター」でのDKに対する研究データが興味深い。  2020年5月に届いたDK研究の成果は、実験を担当した富山大学和漢医薬学総合研 の上馬場和夫氏が「今回、データを解析してみて、非常に驚かされました。まさにサプラ イです」と語っている通りである。 「頭(前頭葉・前前頭野表面)や筋肉(僧帽筋)の酸素代謝が、30分間のDKと対照の 30分間の白色光とで明らかに異なるのです。また、唾液中IgA(ストレス度と同時に 口腔内免疫機能の指標)濃度や、尿中セロトニンや尿中ノルアドレナリン排泄、脳波所見 (感性解析)などで明らかに有意差が認められました」  以下省略するが、DKのただの光とは異なるデータは、今後の研究により「代替医療や 伝統医療の発展だけではなく、現代医学の脳科学の発展にもつながるでしょう」と記して いる。  デジタル掛け軸とは、床の間に飾られた掛け軸と同じ「一幅の宇宙」である。  日本文化の精髄を体現するものであり、DKは音の無い音楽であり「一期一会」の沈黙 である。  今回、タイトルに「淡路島を音づれる」と書いたのも、昔、誰かが旅先を「訪れる」と き、景色とともに音楽が聴こえてくると言って「音づれる」と記していたため、それにな らっている。  この3月末で、淡路島DKは一先ず幕を閉じた。  だが、DKには始まりも終わりもない。その意味では、終わりは次ぎなる始まりへとつ ながっていく。淡路島で、現在行われていることに注目すべきである。





閲覧数:384回0件のコメント

Comentários


bottom of page